第21話 ショウガでかぜ予防
冬の寒い日にショウガ湯を飲むと、身体がポカポカ温まるのがわかります。ショウガだけでは効果が薄いというのなら、ネギを加えて試してみれば、効き目がぐっと強まります。風邪をひいたなっと思ったら、「かぜ薬+ショウガとネギ」がよく効きます。
漢方では乾いたショウガのことを生姜(しょうきょう)と呼んで珍重しています。生姜の入っている漢方薬は沢山ありますから、その効き目は保証つきです。同じショウガ科にウコンがあって、薬用として人気があります。
でも台所で馴染み深いのは圧倒的にショウガでしょう。 ショウガは料理の味にもよく合うので、我が家ではなんにでもショウガを入れて食べる癖があるほどです。科が違っても効き目が似ている家庭の味として、ナス科の唐辛子が欠かせません。
唐辛子はネギよりニンニクによく合うのですが、あまり知られていないことには、ネギとニンニクは同じユリ科の植物なのです。 ショウガとネギ、唐辛子とニンニク。ポカポカ効果が似ているそのわけは、含まれている成分が似ているからです。
そして全体として言えるのは、唐辛子とニンニクは食べてすぐ効く組み合わせ、ショウガとネギはじっくりゆっくりと効く組み合わせということです。身体を芯から温めるには、じっくりゆっくりが適しています。
さてショウガには、台所でお馴染みの生のショウガと、漢方で使う乾かした生姜とがあって、更にもう1つ、蒸して乾かした乾姜(かんきょう)もあるのです。どれもそれなりに効くのですが、体を温める効き目の特徴が微妙に違っているのです。
でもそんな難しいことは気にせずに、1日1かけらのショウガを食べる食習慣は、きっと元気を運んでくれます。