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薬食同源タイトル画像岡希太郎先生
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第39話 野生の強み

 イチゴの季節がやってきました。えっ、冬なのに?と思う人も多いことでしょう。でも果物売り場を見て下さい。美味しそうな真っ赤なイチゴが出ています。そうです、イチゴの赤はクリスマスの赤なのです。クリスマスには何でも赤が目立ちます。ポインセチアの赤、サンタさんの赤い帽子と赤いコート、プレゼントの赤い包みなどなど。どれもこれも赤一色です。クリスマスケーキにだって、赤いイチゴが似合います。

 調べてみますとイチゴの出荷量は12月に急上昇。そしてピークは3月です。何とイチゴは冬の果物になったのです。昔、路地栽培のイチゴの旬は5月でした。今はほとんどがハウス育ちで、需要が増す12月に一斉に出荷されるのだそうです。

  味もすっかり変わりました。酸っぱいイチゴはもうありません。甘くてしっとりの練乳をまぶして食べたのは昔の話。ほのかな酸味は残っているものの、ビタミンCはほとんどなく、代わりに糖分が増えたのです。当然、栄養価も変わりました。

 イチゴの栄養は何といっても酸っぱいビタミンCだったはず。しかしそれは昔の話。今のイチゴは違います。甘みを求めた品種改良の副作用が、ビタミンCを減らしたのです。今のイチゴは栄養を摂るための果実(かじつ)ではなく、見た目と美味しさを追求したグルメな果物(くだもの)になったのです。

 野生の野イチゴにとってビタミンCはどんな意味をもつのでしょうか?実は人と同じです。細胞の酸化ストレスを防ぐためにビタミンCがあるのです。日光を燦燦と浴びて実る野生イチゴは、紫外線による酸化ストレスを防ぐためにビタミンCを作りました。しかし、冬場のハウスイチゴに直射日光があたることはありません。

 ビタミンCの欠点は、酸素に弱いということです。酸素に弱いビタミンCを守るため、野生イチゴはエラグ酸(イチゴのポリフェノール)を作りました。エラグ酸の抗酸化作用で、ビタミンCの無駄な分解がなくなって、イチゴはビタミンCをたっぷり蓄えることができるのです。そして人はそんなイチゴを食べてビタミンCを補給するようになったのです。

 野イチゴの野生の強みは、5月の強い紫外線から身を護る術をもったことです。そしてそれが人間の役にも立ちました。今やハウスイチゴには、野生の強みはありません。その代わりに、鮮やかな赤とほのかな甘みで人々の心を捕え続けているのです。

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