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薬食同源タイトル画像岡希太郎先生
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第66話 ~免疫力を高めよう~ その2 亜鉛に注目!

 「食塩の摂り過ぎは血圧を上げる」。これは誰もが知っているナトリウムのお話です。「ナトリウムとカリウムのバランスを保てば血圧に良い」。これもよく聞くお話です。政府の食事バランスガイドのお陰で、最近は塩辛い食事を避けて、かつ野菜を多く食べる人が増えてきました。こういう食生活は血管を柔らかくし、心臓の負担を減らしながら、血液循環を改善してくれるので、巡り巡って免疫力の向上にも役立ちます。

 では、もっと直接的に免疫に良いミネラルはあるでしょうか?答えは「Yes」。免疫力を高めるミネラルとは「亜鉛」のこと。亜鉛だなんて、昭和時代のビルの水道管を思い出しますが、これが体にとってものすごく大事なミネラルだとは、知らない人も大勢いらっしゃるはずです。

 亜鉛がないと私たちの免疫システムは完成しません。または、できたとしても不良品で、まともに働いてくれません。何故でしょうか?

 その前に、亜鉛を多く含む食べ物を見てみましょう。飛び抜けた1位は「牡蠣」。冬の食材として人気ですが、冷凍ものでも100グラム(大粒なら3つか4つ)を食べれば、1日に必要な量10ミリグラムより多い14ミリグラムが入っています。

 次に多いのは牛肉と豚肉で、赤身100グラムに3~5ミリグラムが入っています。牡蠣に比べれば少ないものの、1年を通じて何時でも食べられる食材です。でも毎日の食事が牛肉と豚肉では退屈してしまいます。魚介類はどうなのでしょうか?牡蠣のように大量に入っているものはないでしょうか。

 残念ながらありません。どうして牡蠣だけに亜鉛が多いのか、その理由もわかりません。ですから的を絞って探すことができません。とはいえ魚介類を平均すれば100グラムに1ミリグラム程度が入っています。ですから必要量を満たすには1日に魚介類1キログラム食べなければならないのです。でもそんなにはとても無理ですし、野菜や果物にはほとんど入っていないことも不足の原因になっています。

 さて、ここまでのお話で何か気づいたことはありませんか?そうです、亜鉛はかなり偏った食べ物にしか入っていないのです。滅多には食べない牡蠣、年を取ると食べる量が減ってしまう肉と言うように、ちょっと偏食すると亜鉛は不足するのです。年を取ると食べる量も減りますから、亜鉛不足が当たり前になってしまいます。そうして免疫力の低下が早まってしまうのです。

 それほどに不足しがちな亜鉛ですが、新型コロナウイルスのような、人類が初めて出会う病原体から身を護るために、なくてはならないミネラルです。ワクチンがあれば予防接種で獲得できる「獲得免疫」も、亜鉛がなければできません。同じことがワクチンのない新型コロナウイルスでも言えるのです。未知の病原体でも排除できる「自然免疫」は、「ナチュラルキラー細胞(NK細胞)」が主役です。なのにこの主役となるNK細胞は、亜鉛がなければできません。

 それでは免疫力アップに働く亜鉛の主な役割をまとめます。
  1. 亜鉛は、糖尿病や心臓病などを予防して自然免疫力を維持します。
  2. 亜鉛は、インターフェロンαを合成してNK細胞を増やします。
  3. 亜鉛は、抗炎症性のタンパク質を増やして免疫反応の効率を高めます。
  4. 亜鉛は、気道の線毛運動を亢進して肺に侵入してくる病原体を排除します。
  5. 亜鉛は、新型コロナウイルス遺伝子の複製を阻害します。
  6. 亜鉛は、新型コロナウイルスの気道細胞への侵入口に蓋をします。

 このように亜鉛は実に多彩な働きで、初めて接触する病原体の感染を防いでいるのです。五味五色の食事を摂っていても不足しがちな亜鉛です。多く含む食べものを選んで食べることが基本ですが、それがなかなか難しいという人には、亜鉛サプリメントが売られています。薬剤師に相談して、決して取り過ぎが起こらないように、品選びをお勧めします。

【読者に一言】
 亜鉛の摂り過ぎは、新型コロナウイルスの受容体(ACE2受容体)を増やして、ウイルスの侵入を加速するとのデータがあります。1日に必要な亜鉛の量は、多くても10~20ミリグラムですから、食事からの分を大まかに差し引いて、サプリからは5~10ミリグラムで間に合います。余分なものを摂らないように気をつけましょう。

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