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岡希太郎先生
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第61話 コーヒーと健康

 最近よく耳にする「コーヒーは健康に良いらしい」という話は本当でしょうか?TVでも新聞でもよく見かけますし、雑誌や週刊誌にも登場してきます。筆者もコーヒーは大好きで、現役時代には論文も書きました。そのお陰でしょうか、今も時々取材依頼が入ります。

 コーヒーと同じようにカフェインが含まれている飲み物に緑茶があります。中国では烏龍茶、欧米では紅茶になって飲まれますが、どれも同じチャノキの葉が原料です。緑茶は室町時代から富裕層の文化に溶け込んで育ってきました。そして今は健康に良い飲み物として庶民生活に欠かせません。

 ここで筆者がちょっと不思議に思うのは、それほど体に良いチャノキがどうして漢方薬の処方にないのでしょうか?中医薬の歴史を見てもチャノキを配合する処方は見つかりません。加えて中医薬の歴史にコーヒーノキがないのは、コーヒーの歴史が浅いからと思われます。理由は兎も角、中医薬と漢方薬にカフェインは無縁のものなのです。

 さて、コーヒーの起源はイスラム社会で、中世ヨーロッパを経て日本に来たのは江戸時代の半ばでした。オランダ領ジャワ(現在のインドネシア)で育ったコーヒー豆が長崎へ渡来したのです。明治の終わりには喫茶店も現れました。それでも庶民との付き合いは高々100年程度に過ぎません。しかも、コーヒーの色は煙突の煤と同じように真っ黒なので、煤と同じように膀胱がんの原因だとされたのです。それを確かめるための疫学研究が始まって、今ようやく50年程が過ぎました。

 筆者も本当に驚いたのは、その50年の間に想定外の大逆転が起こったのです。煤と違ってコーヒーはがんの原因にならないことが証明されました。それどころか肝臓がん、口腔咽頭がん、子宮体がんなどは、コーヒーを飲む習慣で大幅にリスクが減るのです。がんだけではありません。コーヒーで発症リスクが下がる病気は実に色々です。

臓器がん(肝臓、口腔咽頭、皮膚、子宮体、食道上皮など)

脳梗塞

心筋梗塞

呼吸器疾患

2型糖尿病

高脂血症

メタボリックシンドローム

痛風(高尿酸血症)

アルコール性肝炎

NASH (非アルコール性脂肪肝炎)

肝硬変

腎不全

パーキンソン病

認知症

 一見してお分かりのように、コーヒーは多くの生活習慣病を予防してくれます。コーヒーと似たデータが見られるのは地中海食ですが、日本食と似て1日30種類の野菜、果実、肉、魚を合わせて食べるのが基本です。コーヒーはたった1つの飲み物ですから、地中海食を食べてコーヒーを飲めば、いったいどんな健康効果が得られるのでしょうか?まだ論文はありません。

 ところで、薬の飲み過ぎが副作用(障害作用)の原因になるように、コーヒーの飲み過ぎは病気の進行を早めます。コーヒーの飲み方には1日の適量があって、これまでのデータを全部合わせてまとめてみると、1日に3~4杯が安全で有効な最適な飲み方と言えるのです。 

中国と日本の伝統薬にはないカフェインが、世界の人々の人気の飲み物になっていて、とりわけコーヒーの健康効果の素晴らしさは、歴史がもたらした皮肉としか思えないのです。

薬食同源

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